念仏講

宝暦10年(1760年)頃から始まったと伝えられています。観音堂正面菩薩脇の位牌には「有縁無縁三界万霊」「報暦十庚辰正月十日於観音堂四十八念仏修行」と書かれています。

当時希に見る凶作と疫病により大量の死者が出て、これを恐れた村人たちは神の加護を求め、金生山宝蔵寺に隣接する観音堂に三界万霊を祀り祈ったことから始まったと伝えられています。

正面に聖観音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)、右に善光寺如来、左に弘法大師、両脇に西国三十三所観音(かんぜおん)を奉迎安置し毎年、春彼岸あけまでの48日間、1日も休むことなく続けられています。

かつては、老若男女を問わず村人の語らいの場ともなっていましたが、現在では村のお年寄りにより般若心経、御詠歌、和讃等をもって、村内安全と五穀豊穣を祈願されています。

昔、一年だけ「お念仏」を行わなかった年に、疫病により多くの人が亡くなり、二度と休まなくなったとの伝承もあります。通常は午後1時ごろより念仏が唱えられますが、初回向(はつえこう)、中回向(なかえこう)、終回向(しまええこう)は大勢が参加して盛大に行われます。おおらかな方ばかりですので、ぜひ声掛けしていただき、観覧し、お茶話にお付き合いください。

お問い合わせ
売木村教育委員会
0260-28-2677

開催時期
春彼岸あけまでの48日間